世の中ね、顔かお金かなのよ!

ブログタイトルはこんな(回文)ですが、恋愛や人生の指南はしません(できません)。砺波湊の短歌メインなブログです。

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2010年5月号 会員1欄掲載 以下7首 砺波湊・作


「袋とじ」をひらいた記憶をさぐりいる中吊り広告真下に立って

ベリーダンス教室講師の満面の笑顔に向けて日々ひらくドア

「あっ、地震」見上げるオフィスの天井に電灯のヒモは下がっておらず

「マドンナはわたしよりひとつ年上で」昼食終えたる上司はふいに

気がつかぬうちに細かな傷ふやすわたしの部屋に住みついた蜘蛛

丸二日漢字を書いてない手と気づくトップコート塗るとき

しずかな青い大輪の花 煮えたったヤカンの下のガスのコンロは
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2010年4月号 会員1欄掲載 以下7首 砺波湊・作



モルヒネをドリンク剤のように呑む友の病室に過ごす週末

靴下のたるませかたを説いた頃とおんなじ口調で病状を告ぐ

病状を語り終え次に友のする西川史子の結婚話

このひとから教わった十五年前の放課後、眉を整えること

「がん保険には入っておきな」痩(こ)けた頬の友とその夫(つま)口々に言う

廊下まで見送ってくれるご主人は夏までに寡夫となるかもしれず

病院を出て隅田川のへりに立つもうここは海の匂いしている
2010年3月号 会員1欄掲載 以下7首 砺波湊・作


うすみどり、きいろ、みずいろ 春風の色して台所用洗剤は

ふたつぶのもろこしの粒置き去りに缶入りコーンスープ飲み干す

エアコンにまろやか運転命じればリモコンが点す笑顔のマーク

ねりわさび、歯みがき粉をも垂直にさせたき人は存外多し

「動物が起こす奇跡」に美しく涙する人をコタツにて見る

やりきれぬことがあるならお入りと夜道の電話ボックスは言う

ふかみどり色の表紙の手帳にも慣れれば次のページから春

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